
主なポイント
- FRBは金利を据え置いたものの、タカ派的なメッセージを示し、2026年に少なくとも1回の利上げの可能性を示唆しました。
- 将来の利下げ観測が後退する中、米ドル指数(DXY)は100.00を回復しました。
- 金は週前半、和平合意への期待を背景に上昇したものの、FRB会合後は反落しました。
- 米・イラン和平合意とホルムズ海峡の再開を受けて原油価格は大きく下落し、戦争に伴うリスクプレミアムの大半が解消されました。
- 日本の日経平均株価と韓国のKOSPIはともに過去最高値を更新し、世界的なAI主導の株高が続いています。
- SpaceX は大きく変動し、225ドル超まで上昇した後、173ドル前後まで下落しました。
FRBは金利据え置きも、タカ派姿勢を鮮明に
市場予想どおり、FRBは政策金利を3.50%〜3.75%に据え置きました。ただし、サプライズとなったのは、更新されたドットプロットと政策見通しです。政策当局者は現在、2026年末のFF金利見通しを3.8%前後と見ており、多くの投資家が想定していた利下げ局面ではなく、来年に少なくとも1回の利上げが残されている可能性を示唆しました。
市場の反応は即座に表れました。米ドル指数(DXY)は心理的節目の100.00を回復し、米国債利回りも上昇しました。金は週前半の上昇から一転し、4,200ドルを下回る水準まで下落しました。米主要株価指数も発表を受けて売られました。
インフレリスクが依然として高い中で、FRB当局者はまだ利下げを議論できる段階にはないとみられています。
株式市場では、SpaceX が週中に225ドル超まで急騰しました。背景には、同社のAI、衛星通信、宇宙インフラ事業への強い期待があります。ただし、その後は利益確定売りと市場全体の変動性の高まりを受けて急反落し、週末にかけては173ドル前後まで押し戻されました。
米・イラン和平合意で数か月続いた紛争に終止符
今週のもう一つの大きな材料は、米国とイランが和平合意に署名したことでした。これにより湾岸地域の紛争は事実上終結し、ホルムズ海峡の再開への期待も高まりました。この合意には、イランへの制裁緩和や、世界有数のエネルギー輸送ルートを通じた原油輸送の正常化が含まれています。
この大きな進展により、原油価格に上乗せされていた地政学的リスクプレミアムは大きく剥落しました。ブレント原油は1バレル77ドル台まで下落し、WTI原油も70ドル台半ばへ下落しました。原油価格は現在、紛争勃発前の水準に近づいており、週間ベースでは約9〜10%下落する見通しです。
金は当初、和平合意への期待や金融環境の緩和観測を背景に支えられました。しかし、その後のFRBのタカ派姿勢がこうした上昇分を打ち消し、米ドル高と利回り上昇を受けて再び売られる展開となりました。利回りを生まない金にとっては、逆風の強い地合いが続いています。
アジア株式市場は歴史的な上昇を継続
日本株は引き続き力強く上昇しました。日銀の決定と世界的なリスク選好の改善を背景に、日経平均株価は史上初めて71,000を突破しました。
韓国のKOSPIも歴史的な上昇を続け、9,000を初めて上回る水準まで上昇しました。テクノロジー株やAI関連株への強い買いが続き、世界の投資資金を引きつけています。
今週の主要経済指標
| 日付 | 指標 | 国・地域 | 前回値 | 時間(日本時間) |
| 6月22日(月) | 消費者物価指数(前年比) | カナダ | 2.50% | 21:30 |
| 6月23日(火) | 製造業PMI速報値 | ユーロ圏 | 51.6 | 17:00 |
| 6月23日(火) | サービス業PMI速報値 | ユーロ圏 | 46.4 | 17:00 |
| 6月23日(火) | 製造業PMI速報値 | 英国 | 53.9 | 17:30 |
| 6月23日(火) | サービス業PMI速報値 | 英国 | 47.9 | 17:30 |
| 6月23日(火) | 製造業PMI速報値 | 米国 | 55.1 | 22:45 |
| 6月23日(火) | サービス業PMI速報値 | 米国 | 50.9 | 22:45 |
| 6月24日(水) | 消費者物価指数(前年比) | オーストラリア | 4.20% | 10:30 |
| 6月25日(木) | 失業率 | オーストラリア | 4.50% | 10:30 |
| 6月25日(木) | コアPCE価格指数(前月比) | 米国 | 0.20% | 21:30 |
| 6月25日(木) | 実質GDP確報値(前期比) | 米国 | 1.60% | 21:30 |
| 6月26日(金) | 東京都区部コアCPI(前年比) | 日本 | 1.30% | 8:30 |
テクニカル分析と見通し
金(ゴールド)テクニカル分析
金は4,200ドルを下回って下落幅を広げており、引き続き弱気圧力の下にあります。価格は主要な移動平均線をすべて下回って推移しており、5日線と10日線は下向きの傾きを保ちながら20日移動平均線を下回っています。この並びは、モメンタムが引き続き明確に下方向へ傾いていることを示しています。
より大きなトレンドは、5,600ドル近辺の歴史的高値で上値を抑えられて以降、大きく悪化しています。その後、金は一貫して高値・安値を切り下げており、戻りを試す場面でも下向きの移動平均線に抑えられる展開が続いています。4,023ドル付近のサポートからの反発も、持続的な買いにはつながらず、再び売り圧力が強まりました。
重要なサポートは引き続き4,020〜4,050ドル付近です。このゾーンを明確に下抜けた場合、弱気見通しはさらに強まり、心理的節目である4,000ドル方向への下落が意識される可能性があります。上値では、まず4,250ドル付近、その上に4,355ドル近辺の20日移動平均線が強いレジスタンスとして控えています。これらの水準を継続的に上回らない限り、下落モメンタムが弱まり始めたとは言えません。現時点では、売り手が引き続き市場構造を支配しています。
金(ゴールド) 日足チャート

出典:STARTRADERアプリ|FOMC後の高金利観測を受け、金は4,200ドルを下回る
| レジスタンス | $4,250 – $4,275 | $4,355 – $4,370 | $4,410 – $4,425 |
| サポート | $4,020 – $4,050 | $3,934 – $3,950 | $3,886 – $3,900 |
ブレント原油 テクニカル分析
ブレント原油は、直近安値から小幅に反発したものの、全体としては依然として弱気トレンドの中にあります。5日移動平均線は10日移動平均線を下回り、さらに両者とも20日移動平均線を大きく下回っており、現在の下降トレンドの強さを示しています。
市場は引き続き、米・イラン和平合意とホルムズ海峡の再開による供給改善期待に大きく影響されています。
目先のレジスタンスは82〜83ドル付近、その上に91.90ドル近辺の20日移動平均線がより大きな上値の壁として控えています。下値では、直近安値である77.80ドル付近が重要なサポートです。この水準を下抜ければ、より大きな弱気トレンドの継続が確認され、次の下値目標として75.00ドル付近が意識される可能性があります。
ブレント原油 日足チャート

出典:STARTRADERアプリ|米・イラン和平合意を受け、原油は3月以来の安値まで下落
| レジスタンス | $82.00 – $82.15 | $85.72 – $85.90 | $88.84 – $89.00 |
| サポート | $76.36 – $76.50 | $73.60 – $73.75 | $71.50 – $71.75 |
ナスダック100 テクニカル分析
ナスダック100は、FRB会合後に調整したものの、引き続き長期的には強い上昇トレンドを維持しています。指数は依然として20日移動平均線を十分上回っており、短期移動平均線も長期線の上に位置していることから、より大きな強気構造は崩れていません。
30,800付近が引き続き重要なレジスタンスです。この水準を明確に上抜ければ、より大きな上昇トレンドの再開が確認され、次の上値目標として31,500付近が視野に入る可能性があります。下値では、まず29,900〜30,000付近、その下に29,940近辺の20日移動平均線がより強いサポートとして意識されます。指数がこれらのサポート水準を維持している限り、金融政策見通しを巡る短期的な変動があっても、より長い時間軸では依然として買い手優位です。
ナスダック100 日足チャート

出典:STARTRADERアプリ|FRBが2026年の高金利見通しを示す中、ナスダックは過去最高値圏で上値の重い展開
| レジスタンス | 30,600 – 30,657 | 30,800 – 30,824 | 31,500 – 31,527 |
| サポート | 29,629 – 29,700 | 29,233 – 29,350 | 28,550 – 28,670 |
EUR/USD テクニカル分析
EUR/USDは、1.1450を下回って下落幅を広げ、3月下旬以来の安値をつけたことで、引き続き弱気圧力の下にあります。通貨ペアは現在、5日・10日・20日移動平均線をすべて下回って推移しており、短期線が長期線を下抜ける弱気の並びとなっています。この構造は、下方向のモメンタムが強まり、売り手が引き続きトレンドを支配していることを示しています。
直近では、1.1750〜1.1800のレジスタンス帯で上値を抑えられたことが、中期構造における重要な戻り高値となりました。その後は高値・安値ともに切り下がる流れが続いており、弱気トレンドの継続が示されています。ここ数セッションの急落では売り圧力も強まっており、単なる利益確定ではなく、さらなる下落を見込んだポジショニングが進んでいることがうかがえます。
サポート面では、まず心理的節目である1.1400、そして1.1410付近の3月安値が注目されます。このゾーンを継続的に下抜ければ、次の下値目標として1.1300付近が視野に入る可能性があります。上値では、まず1.1500を回復する必要があり、その後に1.1580付近、さらに下向きの20日移動平均線が位置する1.1575近辺がレジスタンスとして意識されます。価格がこれらの水準を下回っている限り、全体のバイアスは引き続き弱気です。
EURUSD 日足チャート

出典:STARTRADERアプリ|FOMC後の米ドル高を背景に、EUR/USDは上値の重い展開
| レジスタンス | 1.1505 – 1.1514 | 1.1620 – 1.1645 | 1.1685 – 1.1700 |
| サポート | 1.1400 – 1.1412 | 1.1349 – 1.1360 | 1.1208 – 1.1215 |
リスク警告: 本資料は情報提供のみを目的としており、推奨や投資助言を行うものではありません。証拠金を用いた金融商品の取引には大きなリスクが伴い、すべての投資家に適しているとは限りません。
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