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米雇用統計でゴールド・シルバー反発、原油は70ドル台へ下落

2026年7月3日 09:01
米雇用統計でゴールド・シルバー反発、原油は70ドル台へ下落

主なポイント

  • 米国株は過去最高値を更新する上昇が続き、ダウ・ジョーンズは初めて53,000を突破しました。
  • 6月の米非農業部門雇用者数(NFP)が57,000人にとどまったことを受け、ゴールドとシルバーは大きく上昇しました。
  • 原油価格は引き続き上値の重い展開となり、週中には1バレル=約70.20ドルまで下落した後、小幅に反発しました。
  • USD/JPYは約40年ぶりの高値圏まで上昇し、FRBと日銀の金融政策の方向性の違いが改めて意識されました。
  • 投資家心理は、底堅い企業業績への期待や米国経済の堅調さを背景に、全体として良好な状態が続きました。

米国株式市場、過去最高値を更新する上昇が継続

米国株式市場は、主要3指数がそろって上昇し、ダウ・ジョーンズとS&P 500は過去最高値を更新しました。市場では、企業業績への底堅い期待に加え、予想を下回る雇用統計を受けてFRBによる早期の追加利上げ懸念が和らいだこと、また米国経済の先行きに対する楽観的な見方が相場を支えました。

ダウ・ジョーンズ工業株30種平均は、週初に51,800付近でスタートした後、過去最高値となる53,063まで上昇しました。週末には52,926付近で取引を終え、週間では約2.17%の上昇となりました。ダウの堅調な推移は、景気改善への期待や安定した金融政策見通しを背景に、工業株、金融株、バリュー株への買いが続いていることを反映しています。

S&P 500も上昇基調を維持しました。週初に7,341で取引を開始した後、過去最高値となる7,541まで上昇し、週末には7,499付近で取引を終えました。週間上昇率は約2.15%となり、金融、工業、ヘルスケア、テクノロジーなど幅広いセクターに買いが広がりました。

一方、ナスダック100は週後半に一部利益確定売りが見られたものの、上昇基調を維持しました。ハイテク株中心の同指数は、週初に29,021でスタートし、過去最高値となる30,325まで上昇しました。半導体株やAI関連株には一部変動が見られたものの、AIや大型ハイテク株への投資家の関心は引き続き強く、ナスダックは歴史的な高値圏を維持しました。


弱い米雇用統計を受け、ゴールドとシルバーが上昇

貴金属市場は、週前半には6月の米雇用統計を控えて様子見ムードが強まり、比較的落ち着いた値動きとなりました。しかし木曜日に発表された米非農業部門雇用者数(NFP)が、予想の11万〜11万5,000人程度を大きく下回る57,000人にとどまったことで、相場の流れは大きく変わりました。失業率は予想外に4.2%へ低下しましたが、これは主に労働参加率の低下によるものと見られています。

弱い雇用統計を受けて、市場ではFRBが近い将来に追加利上げを行う必要性は低下したとの見方が広がりました。発表直後には米国債利回りが低下し、米ドルが軟化したことで、ゴールドやシルバーなどの貴金属価格を強く下支えしました。

ゴールドは狭いレンジを上抜けて大きく上昇しました。シルバーは、金利見通しの変化や産業需要改善への期待に対してより敏感に反応し、ゴールドを上回る上昇となりました。


原油は週間ベースで続落

原油価格は週を通じて上値の重い展開となり、ブレント原油は一時1バレル=70.20ドル付近まで下落した後、週末にかけて小幅に反発しました。

下落の背景には、米国とイランの和平合意により、供給障害が限定的にとどまるとの見方が強まったことがあります。これまでエネルギー価格を押し上げていた地政学的リスクプレミアムが後退したことも、原油価格の重しとなりました。また、世界経済の成長鈍化によって、年後半の燃料需要が弱まる可能性への懸念も残っています。

週中の安値からは反発したものの、原油価格は6月の中東情勢悪化時につけた高値を大きく下回る水準で推移しています。


USD/JPY、歴史的な上昇基調が継続

USD/JPYは長期的な上昇基調を維持し、約40年ぶりの高値圏で推移しました。これは、FRBと日銀の金融政策の方向性の違いが一段と意識されていることを示しています。

週中には、日本当局による非公式な為替介入への思惑から、ボラティリティが高まりました。急落した後にすぐ反発する動きが見られ、為替レートが数十年ぶりの高値圏に近づくたびに、こうした値動きが目立つようになっています。

ただし、介入への警戒感がある一方で、米国の金利が日本の金利を大きく上回る状況が続く限り、USD/JPYの全体的な上昇トレンドは維持されやすい状況です。


来週の見通し:2026年7月6日〜10日

今週の市場では、弱い雇用統計が米国経済の広範な減速の始まりを示すものなのか、それとも一時的な弱さにすぎないのかが注目されます。

最も重要なイベントは、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表となる見込みです。投資家は、6月会合でタカ派的な据え置きが示された後、インフレリスクや今後の利上げの可能性について、当局者がどのように議論したのかに注目しています。

FRB当局者が根強いインフレを引き続き警戒していることが示されれば、米ドルを下支えする一方で、ゴールドや株式の上昇を抑える可能性があります。

また、ゴールドが木曜日の上抜け後の水準を維持できるかも注目されます。経済指標の弱さが続く、またはFOMC議事要旨がよりハト派的に受け止められた場合、ゴールドは反発をさらに広げる可能性があります。

一方、FRB当局者の見解が市場予想よりもタカ派的だった場合、今週の上昇分の一部が巻き戻される可能性があります。

原油市場では、中東地域の供給動向、OPECプラスの生産見通し、世界的な需要予測が引き続き注目されます。価格は70ドル付近で安定しつつあるものの、需要懸念が地政学的リスクを上回る状況が続けば、さらなる下落余地も否定できません。


来週の主要経済指標カレンダー

日付指標前回日本時間
7月6日(月)ISM非製造業PMI米国54.523:00
7月7日(火)Ivey PMIカナダ23:00
7月8日(水)政策金利発表ニュージーランド2.25%11:00
7月9日(木)FOMC議事要旨米国3:00
7月9日(木)新規失業保険申請件数米国21:30
7月10日(金)失業率カナダ6.60%21:30

テクニカル分析と見通し

金(ゴールド) テクニカル分析

ゴールドは、3,942ドルのサポートエリアから急反発した後、強い上昇回復の兆しを示しています。価格は5日および10日移動平均線を回復し、現在は4,156ドル付近の下向き20日移動平均線を試す展開となっています。この水準は、次の重要なテクニカル上の節目となります。

3,942ドルからの急反発により、価格は高値・安値を切り上げる展開となり、短期的なトレンド反転が確認されています。4,195ドルに向けた力強い陽線は、買い意欲の回復を示しており、投資家が安全資産へ再び資金を向けている可能性があります。

短期的な見通しは、3,942ドルからの力強い反発を受けて強気に転じています。4,195ドルを明確に上抜けした場合、回復基調が強まり、4,280ドルのレジスタンスゾーンが次の上値目標となります。さらに、買い手が20日移動平均線も上回ることができれば、上昇は4,400ドル付近まで広がる可能性があります。一方、現在の上昇モメンタムを維持するには、4,120〜4,050ドルを上回って推移することが重要です。

金(ゴールド) 日足チャート

20260703 弱い米雇用統計(NFP)を受け、ゴールドは4,100ドル台を回復

出典:STARTRADERアプリ|弱い米雇用統計(NFP)を受け、ゴールドは4,100ドル台を回復

レジスタンス$4,220 – $4,245$4,331 – $4,350$4,434 – $4,50
サポート$4,088 – $4,100$3,945 – $3,965$3,899 – $3,915

ブレント原油 テクニカル分析

ブレント原油は、明確な長期下落トレンドが続いています。価格は下向きの20日移動平均線を大きく下回って推移しており、5日および10日移動平均線も20日移動平均線を下回っています。これにより、弱気モメンタムが継続していることが確認されています。

全体的な見通しは、ブレント原油が74.40ドルを下回り、特に下向きの20日移動平均線を下回って推移する限り弱気です。74.40ドルを上回る場合は短期的な見通しが改善しますが、明確なトレンド反転を示すには、80.30ドルを継続的に上回る動きが必要です。一方、71.20ドルを維持できない場合は、70.00ドル、さらにそれを下回る水準が意識される可能性があります。

ブレント原油 日足チャート

20260703 ブレント原油は戦争前の水準まで下落し、1バレル=70ドル台へ

出典:STARTRADERアプリ|ブレント原油は戦争前の水準まで下落し、1バレル=70ドル台へ

レジスタンス$73.40 – $73.50$74.40 – $74.50$76.56 – $76.70
サポート$70.10 – $70.25$69.20 – $69.30$68.44 – $68.60

ナスダック100 テクニカル分析

ナスダック100は、30,800付近の高値を下回る水準でもみ合いとなっているものの、長期的には強い上昇トレンドを維持しています。価格は上向きの20日移動平均線を上回って推移しており、全体的な強気基調が継続していることを示しています。

ただし、移動平均線は横ばいに近づきつつあり、上昇モメンタムの鈍化と、もみ合い色の強まりを示しています。

長期的な見通しは、指数が29,200を上回って推移する限り強気です。30,000〜30,800を明確に上抜けした場合、主要な上昇トレンドの継続が確認され、次の上昇局面に入る可能性があります。一方、29,200を継続的に下回る場合は、28,500付近に向けたより深い調整局面に入る可能性が高まります。

ナスダック100 日足チャート

20260703 ハイテク株の上昇が続くなか、ナスダックは底堅く推移

出典:STARTRADER|ハイテク株の上昇が続くなか、ナスダックは底堅く推移

レジスタンス30,332 – 30,34730,652 – 30,67030,785 – 30,797
サポート29,100 – 29,12028,882 – 28,90028,194 – 28,210

USD/JPY テクニカル分析

USD/JPYは、直近で162.83円の高値から反落したものの、中期的には強い上昇トレンドを維持しています。価格は、5月安値からの上昇局面で動的サポートとして機能してきた上向きの20日移動平均線を上回っており、全体的な流れは引き続き買い手優勢です。

ただし、直近の日足で陰線が形成されたことから、短期的に過熱感が出ていた後、利益確定売りが入った可能性があります。

USD/JPYは5月上旬以降、高値・安値を切り上げる展開を維持しており、明確な強気構造が続いています。162.83円に到達した後は、売り手が積極的に入り、価格は10日移動平均線付近まで押し戻されました。これにより短期的なモメンタムの鈍化が示されていますが、価格が20日移動平均線を上回って推移する限り、全体の上昇トレンドは維持されます。

中期的な見通しは、USD/JPYが160.00〜160.60円を上回って推移する限り強気です。このサポートゾーンを維持できれば、162.83円への再トライ、さらには新高値更新の可能性もあります。一方、160.00円を明確に下回る場合は、159.20円および上向きの20日移動平均線に向けた、より深い調整が進む可能性があります。

USD/JPY 日足チャート

20260703 USD/JPYは40年ぶりの高値付近で強い売り圧力に直面

出典:STARTRADER|USD/JPYは40年ぶりの高値付近で強い売り圧力に直面

レジスタンス161.56 – 161.80162.56 – 162.70163.00 – 163.10
サポート160.36 – 160.50159.52 – 159.70158.74 – 158.85

リスク警告:本資料は情報提供のみを目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではなく、投資助言にも該当しません。証拠金取引には大きなリスクが伴い、すべての投資家に適しているとは限りません。

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